今朝ニュース番組を見ていたら、キンプリのニュースももちろんやってるんだけど、それよりも先に、そして大きく取り上げられていたのはキムタク参加の『ぎふ信長まつり』のニュースだった。
まるで事務所がそっちを大きく取り上げるようお願いしたかのように、もしくはTV局が忖度したかのように見えてしまった。
いや、キムタクの威力がすごいんだろうけどさ。
でもすくなくとも、こんな風に思ってしまう人間がいるっていうところが、事務所のイメージなわけで、タッキーも辞めちゃうわけだよねーと思ってしまった。
本当のことは、きっと世間にはわからないままなんだろうなぁ。
だけど今、事務所内で何かは起きてるんだろうってことは、世間みんながわかってる。
カリスマな先代がなくなって、事務所が過渡期なのはまちがいないんだろうな。
時代だって世界がコロナに見舞われて、たくさんの価値観がひっくり返ったし。
そこでいろいろなことを思う人が出てきたっておかしくないっていうか、思うのが当たり前なんじゃないかな。
それに今は事務所を辞めたら路頭に迷うってわけでもない。
SMAPのことがあって、TV業界だって事務所にあからさまに忖度できない。
TV業界も不況だから、視聴率取れるならってなりふり構わないとこもありそうだし。
SNSで世界も身近になった。
SNSを利用すれば、ピコ太郎の『PPAP』のように世界的ヒットだって生まれる可能性がある。
国内だってYouTubeをはじめSNSが盛況で、事務所だってかなり遅れてだけど始めざるえなかった。
だからSNSを使えば、本人のやる気と世間がうまくマッチングすれば、大きなお金を手にできるし、ある意味知名度だってあげられる。
知名度についても、「国民的に知られること=いいこと」って価値観ではなくなってきてるんじゃないかな。
有名になる。
金持ちになる。
これが最大の魅力や目標ではなくなってきてる感じがする。
その例がキンプリだったといえるのかもしれない。
次世代のジャニーズを担い、SMAPや嵐のようになれると、多くの人が思っていた。
だけど、彼らの価値観はそれぞれだった。
とくに退所を決意した3人には、それが自分たちが望む世界じゃなかったってことだ。
「世界進出したかった」というのが本音だとしたら、今までのジャニーズでのレベルでの「有名になる。金持ちになる」ではなくて、世界規模の「有名になる。金持ちになる」ということが目標だったんだろうか。
そして、これからそれを目指すんだろうか。
ここで「世界的活躍とは?」と疑問がわく。
よくBTSが取り上げられるけど、ああいう風になりたかったってことなのかな……?
だけど事務所にはそのチャレンジをさせてあげる器量がなかったのか、ノウハウがなかったのか………。
Snow Manは最初のツアーでアジア圏が含まれていた。
タッキーがトラジャを世界に送り出したところから見て、まずはアジアからと考えていたのかもしれない。
トラジャはジュニアだったからこそ、あのような形で世界デビューできたわけだから、デビュー組の世界進出のしかたは、これにあてはめられないのかもしれない。
これもどうなるかわからないけど、2023年『滝沢歌舞伎』はアジア公演を予定している。
歌舞伎という日本文化は海外の人の興味をひきやすいのかなと思う。だから『滝沢歌舞伎』を海外で公演して海外のファンを取り込んで、そしてそこでSnow Manを知った人たちをライブへと誘導するつもりなのかもしれない。(本当は曲もいっぱい聴いてもらいたいんだろうけど、サブスクやってないからね……。現時点では)
曲やダンスからって方法ももちろんあると思うけど、今たくさんのボーイズグループがあることを考えると、何かその中から抜きんでた特徴があったほうが目に留まりやすいしアピールだってしやすい。
日本人ということをアピールするにも、日本文化をアピールするにも、日本のアイドルということをアピールするにも最適のコンテンツを持っているといえるのかもしれない。
だからこそ海外公演を予定してるんだろう。
ここでちょっと心配なのは日本人のファンだらけになってしまうんじゃないかってこと。
現地の人の枠をしっかり取らないと、海外の人にアピールしてファンを獲得していくという目的が損なわれてしまう。
Snow Manの今の人気を考えるとありえなくないと思う。
ともかく海外ファンを得ていったとして、どのような活動になっていくんだろう?
海外でライブや舞台を上演していくことになるんだろうか。海外のTVやイベントに出演するんだろうか。
そうすると国内でのTVやラジオなどの出演や、舞台やライブはどうなっていくんだろう?
ただでさえ、今の彼らは忙しいと思うけれど、世界を相手にしていくとなると、もっと忙しくなるだろう。
海外に拠点を置くようになったりする?
そしたら今のように彼らの活躍を毎日のように見ることはできなくなるんだろうか。
それともSNSを駆使して、どこにいようが、どの国のファンも平等に彼らを見ることができるんだろうか。
そう考えるとますますわからなくなってくる。
「世界進出したって、どういう状態だったらそう言えるの?」
グループだと、そういったところの価値観がメンバー全員で一致していないと、活動が難しくなってくるんじゃないだろうか。
世界進出といっても、どこまでのことを言うのか。
アジア圏で毎年『滝沢歌舞伎』を上演してライブをやればいいのか。
それとも欧米でヒット曲を出し続けて、ライブを毎年やればいいのか。
たくさんの国にレギュラー番組が配信されればいいのか。
Snow Manはデビューしたとたんコロナに見舞われて、デビューライブが配信になった。
その年末の紅白も辞退することになった。
だから世界進出について、そして活動していくことそのものについて、いろいろと考えさせられたと思う。
去年はいくつかの公演が中止、ツアーも国内のみになった。
今年は『D.D.』の特典の配信が中止。照くんも主演映画のイベントを欠席。舞台は無事にすべて公演できたけど東京のみ。
ツアーもまだ開催中で最後までどうなるかわからない。
そして、なんといってもタッキーの退所。
タッキーが誠実に歌舞伎と向き合う姿勢を見せて、松竹から「歌舞伎」という言葉を冠することを許可されたというから、タッキーが関われなくなってしまった今、その「歌舞伎」と冠することができるかどうかはわからない。
そもそも「滝沢」を使うこともできるかどうかわからない。
『滝沢歌舞伎』を使って世界にアピールすることはできなくなってしまう恐れがある。
こう考えると、彼らはいかにもジャニーズといった活動すら、スムーズできてるわけじゃないんだなと思う。
だから世界を見たくても見ることができない状態にいるのかもしれない。
とにかく今は、国内で“Snow Manとして活動することが最優先になってしまってるのかもしれない。
キンプリはSnow Manより数年デビューが早かったし、メンバーの脱退もあった。
そして何よりもジャニーさんがデビューに深く関わっていた。
だから、いかにもジャニーズな活動をする時間があって、そしてコロナに遭ってるから、Snow ManやSixTONES、Travis Japanと感覚が違うんだろう。
それに今はいろいろな生きかたができる。
それをダイレクトに感じてる世代だろうし。
とにかく国内での活動も不安定な期間を過ごしているSnow Man。
だけどタッキーはコロナが収束する先を考えて、2023年の歌舞伎を海外でやることにした。
デビューの時の原点に戻ろうとしていた。
世界を視野に入れたグループに、と。
Snow Manだって、きっとデビュー前からそう言われてただろうし。
中国語だって勉強してるし。
よし、2023年の海外公演を頑張ろうと思っていただろう。
だけどタッキーが退所してしまった。
この公演がどうなるかわからないけれど、もし中止になるとしたら、Snow Manもキンプリと同じような感情になるかもしれない。
事務所に所属していることの意味を改めて考えるようになるかもしれない。
その時。
9人もの個性があることを考えると、本当にどうなるかわからないと思った。
世界進出を阻まれたとかではなくて。
自分たちが大切に大切にしてきたものを上演できないという状況に対して。
彼らがどう思うのか。
そういった自分たちの感情を大切にしない事務所をどう思うのか。
もし『滝沢歌舞伎』ができないとして、彼らは違うものを新たに生み出し、それはそれできっと素晴らしいものだろうけど、それがタッキーから「滝沢歌舞伎を超えるものを作れ」と言われてということならば納得するだろうけど、もしくは松竹からNGを出されたら諦めもつくのかもしれないけど(いや滝沢くんを退所させなければ、と思うかもだけど)、事務所から止められたうえでのことだったとしたら。
その時は表向きは従ったとしても。
だんだんと事務所との関係が悪くなっていきそうだな、と思ってしまう。
SMAPやキンプリと同じことになってしまうのかもしれない、と思ってしまう。
正直、私はそれがとてつもなく怖い。
だから。
どうか。
Snow Manが大切に思うものが守られますように。
9人がいつまでも9人でいられますように。