あのSnow Manのこと綴らせて下さい

アイドルグループSnow Manのことを綴ります

キュンというよりはズキンとした「ハニーレモンソーダ」

(映画『ハニーレモンソーダ』のネタバレあります。原作は読んでません)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 映画の公開期間というのは、公開時には決まってないという。

 じゃ、それがいつ決まるのかというと、いくつかの判断基準があるらしいが、その最も大きな基準が“公開初週の観客動員数”だそうだ。

 

 だから時間もできたというか作ったんで、微力ながらも“公開初週”のうちに『ハニーレモンソーダ』を見に行った。

 

「“しゅわキュン”してください」とラウちゃんはじめ、出演者の方々がおっしゃってたので、私はそのつもりでいた。

 

 私は高校生の時、典型的な二次元ヲタで恋だの愛だのとは全くご縁がなかったし、恋愛ものは正直苦手で、ほとんど見てこなかった。

 だから本当にキュンキュンするらしい恋愛映画を見るのは初めてといっていいくらいだった。(ドラマすら見たことない私。『美女と野獣』はアニメ、実写、劇団四季で見たけど、恋愛映画という括りで合ってる? それなら、見たことある)

 

 

 だけど。

 

 キュンキュンはしなかった。

 それよりも、ズキンとくることのほうが多かった。

 

 ラウちゃんが演じる界くんも不幸な家庭環境にいるし、そんな界くんが好きになる羽花ちゃんもイジメられて、そんな自分を変えたいと思いつつ高校に進学してもまたイジメられて……と、悲しい気分になるシーンが思いのほか多かった。

 

 だから、羽花ちゃんと界くんが心通わせて、羽花ちゃんが明るくなっていく様子は、キュンとなるというよりはホッとする感じだった。

 みんなで海で遊ぶシーンなんかも「よかったねぇ。ステキな彼氏とお友達ができて」と、保護者目線でしか見れなかった。

 

 界くんの元カノとして登場する芹奈ちゃんもイジメられたことがきっかけで界くんと恋人になるけれど、界くんとしては純粋に好きというより自分に縋ってくる芹奈ちゃんを見捨てられなくて…という感じだし、それに気づいてしまった芹奈ちゃんの気持ちを思うと、キュンキュンなんかしなかった。そんな芹奈ちゃんに「好きだった」という界くんも含めて、ただただ切ない……。

 しかも、この芹奈ちゃんはすごくいい子で、自分がまだ界くんのこと好きなのに、羽花ちゃんと界くんの恋を応援するんだよな。

 こんなデキた子、本当にいる……?

 あ、おらへんから、マンガやねんな………。(←ひねくれてるな)

 

 

 あと、作品内で2回もイジメが取り上げられているとこを見て(他、細かくイジメシーンがあるけれど、大きくは羽花ちゃんへのイジメと芹奈ちゃんへのイジメということで)、それだけイジメってポピュラーというか、本当に身近にあることなんだなって改めて考えさせられた。これもキュンキュンしなかった原因のひとつかな。

 

 それと羽花ちゃんを一緒にお弁当食べようと誘って、「もう友達だよ」と言うあゆみちゃんも本当にいい子で、「ああ、私はこういう子ではなかったな……」と当時の自分をあれこれ思い返したりしてしまったよ……。

 

 一生懸命イジメられている自分から変わろうとする羽花ちゃん、自分もまだ好きなのに友達の恋を応援できる芹奈ちゃん、引っ込み思案で「イジメられていた」と告白する羽花ちゃんに優しく声をかけるあゆみちゃん。(高校生の私はそんなこと言われたら、きっと引いてたな。そういうことを言われても温かく受け入れるあゆみちゃんの懐の広さよ!)

 界くんと羽花ちゃんの恋よりは、この3人の女の子の姿と友情に魅せられた。(ここで、やっぱり自分は恋愛ものが苦手なんだなと改めて思ったわ)

 重要なところでさりげなく周囲にアドバイスやフォローをする友哉くんや、いろいろ気づいてないけど、その場の空気を明るくする悟くんとかの存在もね、よかった。

 

 それに、それぞれの俳優さんがハマり役だったと思う。

 とくに女子3人は本当に外見も違和感がなくて、「合ってない……。もう見ない案件に入った」と思わないで済んだ。(←よくある。これも恋愛ものが苦手な一因)

 

 

 ラウちゃんは全体的に緊張しているというか、一生懸命やってますって感じだったな。

 最後の最後のキスシーンで、あ、やっと界くんになりきれたんだなって思った。

 それくらい最後のキスシーンは自然だった。あれは、撮影の最後のほうだったんじゃないかな。(もしくはラストカット?)

 

 

 エンドロールではオフショットやオフショット的なものがいろいろと流されてて、きっと普通の高校生活は送れていないであろうラウちゃんが、少しでも“青春”を同世代の人と(それも偽の世界ではあるけれども)過ごせたのは、彼にとってひとつの貴重な“しゅわキュン”になったんじゃないだろうか。

 

 撮影は1年前に終わっていて、公開に合わせて改めてキャストの人と会ったんだろうけど、みなさん年上ということもあるのか、主演のラウちゃんを支えて、かわいがってくれているようで、ここでもホッとするばかり。

 

 

 ラウちゃん。

 お兄ちゃんたちとは別に10代で深い人間関係を築けたね。交流を続けられるかどうかはわからないけれど、一時的にでも、お兄ちゃんたちとは違う特別な対人関係を10代で体験できたのは、とても貴重なことだと思う。

 そんなあなたは、ますます魅力的になっていくことでしょう。

 主演映画を持ったことがあるというキャリアは、個人的にもグループ的にも箔が付くことで、国民的グループを目指すSnow Manとしても必要なこと。

 今回だけでなく、これからもまだまだ違う役で主演を張っていこうね。

 

 

 お兄ちゃんたちも続け、続け!

 

 

 

(ドラマ主演あたりの依頼は誰かしら来てそうだけど、舞台との兼ね合いがどうなんだろ?滝沢歌舞伎がある限り、1クールのドラマに主演クラスでの出演は難しいと思うんだよね。稽古とか、かなり長期的に準備してるみたいだし。でも、滝沢歌舞伎も大事な舞台だからね……。難しいところね)