(『赤羽骨子のボディガード』のネタバレがあります)
原作は未履修のまま鑑賞してきた。
タイトルからして、ちょっとおかしい内容なのかなーと思ってたら原作が「マンガ」だからこそ、の内容だったなー。『おそ松さん』と同じラインというか。
登場人物の名前が、みーんなヘンだもんね。 (“骨子て!”) そもそも風貌もおかしいし。
だから、もともと普通とは明らかに違うラウちゃんの容姿が、その中で違和感がなかった。
3年4組のみんなもそれぞれキャラが強くて、風貌がおかしくて、ラウちゃんが浮かないんだよね。
この映画の宣伝のために、ラウちゃんがあちこちの番組に出てるけど、そのインタビューとかコメントの中で、「荒邦は自分とは正反対」「自分は陰キャだった」「高校生活で会話したのは数十秒」といったことを語っててさ。
“普通”の学校生活を送れなかったんだなーということが改めてうかがえてさ。(なんとなくは知ってたけどさ。コロナもあったしね)
Snow Manのセンターであるということを、私たちが思う以上、とーってもはるか彼方くらいのレベルで自覚していて、Snow Manに迷惑をかけないようにって気を使っていたのかなーと。
そんなラウちゃんが、この映画で少しでも“学校生活”を楽しめたならいいなーと思った。
映画のプロモで奥平くんとか、出口さんとか、ひかるちゃんとかと一緒に、舞台挨拶とかTV出演してる様子を見ると、学校の部活動かクラスメイトとの文化祭かといった感じで、同じ目標に向かってがんばってる感覚みたいなものを味わえるといいなと思った。
お兄ちゃんたちといるのとはまた違う感じで、同世代の人たちと、ダンスではないことで交流を持つことってなかなかできなかったと思うからさ。(実際キャストさん年齢はいろいろだけどさ。クラスメイトになれてたってことで)
モデル業はとっても孤独な作業だったみたいだし、ほなつちゃんたちとダンス大会に臨んだりしてるけど、ラウちゃんにとってダンスは学校行事や部活動とは違う感覚だろうしね。
だから疑似ではあるけれど、たくさんの個性あふれる俳優さんたちとあまり経験していない“俳優業”で、学校をテーマにした映画を撮れたことは、貴重な経験になったんじゃないかなー。青春を少し取り戻せたというか。
『ハニレモ』でもちょっと学校生活を経験(その時、ラウちゃんは現役だったけども)できてたのかもしれないけど、繊細な面があるラブストーリーだったから、今回の『赤羽』みたいにワイワイする感じではなかったと思うんだよね。
だから、今回のクラスメイトたちと高校生活を少しでも味わえたら、ラウちゃんの表現に、また新しいものが加わるかなと生意気なことを思ったり。
ストーリーについては、ラウちゃんのクラスメイトとの友情もいいし、ウブなところは地でやれた(わら)そうで、骨子ちゃんにドギマギしてるところもよかったけど、私は女同士の友情にヨワいっぽい。『ハニレモ』のときも、羽花ちゃんとあゆみちゃんと芹奈ちゃんの友情がいいなーと思ったけど、今回も髙橋ひかるちゃん演じるトゲちゃんが、骨子ちゃんをただの保護対象と思えなくなって苦しむところが好きだったなー。
それに対して「気づかなくてごめんね」(←誤解してるんだけどね)と素直にトゲちゃんに向き合う骨子ちゃんがかわいらしくてねー。そりゃ、みんな守りたくなるよと思ったよ。
(どうでもいいけど、ラウちゃんのお相手役名に“羽”という字が入ってるな。これからの、なんかの暗示か?)
前回の『ハニレモ』もそうだったけど、マンガという非現実世界を、実写で表現できるラウちゃんをまた楽しめた。今回のほうが、そういう意味ではとくに違和感がなかったな。『ハニレモ』は周囲が“普通”だったけど、今回は周囲もおかしい風貌の人たちばかりだったから、より違和感がなかったしねー。
遠藤さんももともとキャラ強いけど、敵キャラの谷田さん、堀さんや浅川さんといった方々の美しいボディとクセ強キャラも魅力的だった。あと土屋太鳳さんも『マッチング』見た後だから、なんかヘンにホッとした(笑) 「お元気そうで」って。(←当たり前だ わら)
まー、ともかくラウちゃんの世間一般からはハズれまくってる容姿を活かすことができてる映画だったな。
顔もハデだから、眉を軽く動かすだけで表情が変わるのがよくわかるのとかも強みかもね。
次がこの続編になるかどうかわからないけど、ラウちゃんの異次元の容姿が楽しめるものが、またあるといいなー。