Snow Manを好きになって驚いたことのひとつ。
「音楽番組に出てたの見たけど、○○は本当にやる気なくて、2度と出るなって思う」
「他のメンバーは一生懸命やってるのに、△△はただヘラヘラしてるだけ。やる気ないならやめろ」
などなど。
そういうことを言う人がいて驚いた。
みんなどうやって、そのアイドルがやる気があるかないか判断してるの?
身近な人や親しい人、毎日のように会う同僚やクラスメイトにそう思うなら、まだわかる。
その人が毎日のことに対して、どのような行動を取るか、長期間にわたって観察することができるからね。
そのうえで“やる気がない”って言うのはまだ理解できる。
だけど、アイドルに“やる気がない”って、どう判断してるんだろ?
毎日会うわけでもないし、長期間仕事に対してどう向き合うかとか、そういうのを表に出ないとこまで見てるわけじゃないし(表に出さないから見てないのは当然なんだが)、メディアに言うことはあくまで“アイドルとして”だから、その姿が真実かどうかわからないよね。
だからアイドルに“やる気がない”かどうかって、真実はわからないもんだと思うんだけどな。
じゃ、なんでやる気がないかって思うのかって考えると、グループ内の他メンバーと比較するからだと思うんだよね。
「〇○は毎日ブログを更新してるけど、△△はしてないからやる気ない」
「△△は□□よりダンスのフリも小さいし、ファンサービスも全然しないからやる気ない」
「□□はこの前放送された番組で何も言わないで、ただボーッと座ってただけだった。○○は積極的にしゃべってたのに。だから□□はやる気ない」
などなど。
でもメンバーはメンバーであって、それぞれ違う人間。
それぞれが同じ行動を取らないのが当然じゃないのかな?
それぞれが思うアイドル像がまったく一緒だったら、“個性”がなくなっちゃうんじゃないの?
それにメディアは編集されるから、そのアイドルの“素”がそこに現れるわけじゃない。
編集の暴力だってあるかもしれないしね。
まだ、そのひとりのアイドルだけを見て、「●月▲日は指先まで伸びててダンスに気合いが入ってたけど、◆月■日は同じダンスしてても全然指先が伸びてなくて、やる気がなかった」って言うなら、まだ理解できる。真実かどうかはおいといて。
そのアイドル“個人”だけを見て判断してるからね。
だから他のメンバーと比較しての“やる気ない”ほど、あてにならない判断はないんじゃないかなぁ。
あと、コンディションの問題が関わってることだってあるかもしれないよね。
ケガを隠してパフォーマンスしてるかもしれないよね。
メンタルにダメージを受けてる時だってあるかもしれないよね。
ちょっと危険だと思ってるのが、△△というアイドルがケガをしてまで頑張ってくれてることを公表した時、□□がケガして休んだら「△△は頑張ってくれたのに、なんで休むわけ?やる気ない!」って批判する人が出てきそうなところ。
ケガは、本人や、そのアイドルを診察した医者でもない限り、『隠して頑張れるかどうか』なんてわからない。
だから△△にできたからといって、□□にできるわけでもない。
だって違う人間だし、ケガの程度が同じとは限らないし、治癒力だって違うだろうし。
じゃ、休まないで出演したとしよう。
それでもって他のメンバーより動きが小さくなったりしたとしよう。
「出たからには、劣って見えるように動くな」
「きちんと自己管理できてないなんてプロじゃない」
「△△はケガをしていてもあのクオリティだったのに」
とか、言う人が出てくるんだろうな。
確かに。
もちろんプロだから、出たからには周囲に合わせたパフォをする必要があるだろうね。
自己管理とかもすべきだよね。
でも、出演しないことより、今できる限りのパフォをしようと思って、あるいは自分がいないことでメンバーに大きな負担をかけてしまうよりはと思って出たとしたら、それはそのアイドルの決断だし、それもひとつの選択だよね。
一生懸命自己管理していても、体調を崩したりケガをしたりしないという絶対的保証はないよね。
自分が気をつけていても、誰かをかばったり、何かがぶつかってきたりなど、外部からの影響を受けてケガしたり体調崩したりすることだってあるでしょう。
ファンを楽しませようと、自分たちのスケジュールの限界まで仕事を入れてくれてるかもしれないよね。
それが今までの人生で経験ないくらいの忙しさで、初めてうまく自己管理ができなかったりするかもしれないよね。だって未経験だから、今までの自己管理の仕方では追いつかない可能性だってあるよね。
でも、きっとこういう人もいるんだろうな。
「それは、そっちが勝手に決めた仕事でしょ。勝手に決めたんだから、どんな状態だろうと私がちゃんとわかる“やる気”を見せてよ。どんなときもパーフェクトにこなしてよ」
今、私はこういう人が増えてるなぁと思う。
自分が好きなアイドルは、自分が好きなことしかしない。
どんな状態だろうと100%、いや120%は出してもらわないと。
その理想に外れると(外れると思うのは個人の主観だけども)、
「そんな人だと思わなかった」
「ガッカリした」
「失望した」
そしてSNSに書き立てて、同意見の人を探す。
もちろん、いつも100%であるべきなのかもね。
プロだしね。
そういう職業を選んだのはアイドル自身だもんね。
どんなにケガをしてようがメンタルが落ちてようが、それを表に出すことなく、いつもいつも完璧なものを出し続け、気がつけばボロボロになってようともね。
アイドルはそうまでしてファンを楽しませる存在だもんね。
でも、それを求め続けると、長期休養に入るアイドルも出てくるんじゃないかな。
脱退するアイドルも出てくるんじゃないかな。
でも、こういう人もいるんだろうね。
「いつも100%でできないなら、出てくれなくて結構」
「じゃ、アイドルなんかやるんじゃねぇよ」
「やめてくれてスッキリした」
さて。
そもそも、その“やる気ない”判断というのは、科学的根拠の元に緻密に計算されて、誰もが文句を言えないデータだとしたら、万人が納得するかもしれない。
でも、やる気があるかどうかなんて、本人にしかわからないこと。
こっちが勝手に“やる気があった”“やる気がなかった”と判断してるだけの話。
そのどれにも真実はない。
本人が嘘偽りなく発信する以外、真実はわからない。(外向き発言する可能性もあるよね)
でも、こういう人もいるんだろうな。
「私は大ファンで、◇◇が出演してるメディアはすべてチェックして、表情やしぐさのすみずみまで観察して、しかもジュニアになった頃から何年も見てるから、“やる気”があるかないかは絶対わかる!」
「だって、SNSで何千人も、何万人も、私の意見に賛成してくれてるから、私の判断は間違ってない!」
確かに見たり読んだり聴いたりして、残念だなって思う時があることはしかたないよね。
それは個人の感覚だから。
そう思ってしまったのはしかたない。
だけど、なぜそうなってしまったのかをそのアイドルが“やる気がなかった”で片づけるのは違うと思うけどな。
今日ここで「 」に書いた内容のこと、似たようなことを思ってSNSなどに発信した人は。
ファンではなく。
加害者だと思うけどな。
あ、これは個人の感想で、個人のブログなんで。
何書いてもいいっすよね。