「なんだ、この二人………」と思ったのが最初だった。
それは私がSnow ManがYouTubeにチャンネルを持っていることを、やっとこさ知って、数日をかけて地道に見続け、ジュニアとしては最終回の卒業旅行を見たときだった。
私がSnow Manのファンになった入口はふっかさんだった。
だから、最初のうちはふっかさんのことだけを追っていた。
そうすると、なぜかよく隣にいる人がいることに気づく。
それが照くんだった。
私はジャニーズというものをよく知らない状態でファンになっていたので、なぜ照くんがふっかさんの隣によくいるのかわからなかった。
なんか立ち位置的なものが決まってるのかなくらいに思っていた。
そしてだんだんと『シンメ』という言葉が存在することを知る。
でも、私はデビュー後のファンなので、この言葉に辿り着くまでに時間がかかっていたんだと思う。
その『シンメ』という言葉はSnow Manが6人時代のときにはよく使われていたが、9人になってからはあまり使われていなかったからだ。
『あべさく』
『だてなべ』
『いわふか』
これがSnow Man6人時代の『シンメ』だということだった。
「『シンメ』って?」
そんな言葉を聞いたことがなかった。
調べると“シンメトリー”の略で、どうもジャニーズでは、立ち位置が対象で歌やハモりの見せ場が同じになることが多い関係のことを言うのだと知る。
『コンビ』とは違う?のか?と思ったが、どうもジャニーズ独特の呼び方のようだ。
まあまあ長く生きてるから、テレビに出ているジャニーズを適度に見てきたが、そんな呼び方があることは知らなかった。
だいたいジャニーズは、ほとんどが複数人で構成されるグループだし、とくにその中の二人をピックアップするようなことがあるなんて知らなかった。
というか、『シンメ』という言葉を聞いたことはなかったので、私が見ていた頃はあまり確立していなかったんだと思う。(それとも、単に知らなかっただけか)
ともかく、ふっかさんの『シンメ』が照くんだということを認識すると、私は次々と疑問を抱くことになる。
「ペアルックしてるけど、お互い、まったく照れがないのは『シンメ』だから?」
「ラウちゃんに『そこで産まれた子がボク~』と言われてるけど、とくにコメントもなく、それが自然という顔すらしているように見えるのは『シンメ』だから?」
「舞台の部屋割りのときにラウちゃん含め親子部屋って、照くん自ら言ってたんだ。『シンメ』だから?」
「ふっかさんも照が父親で、俺が母親かなとか言ってる。『シンメ』だから?」
「グラビアの写りかたが、ベッタリなことが多い。あ、それともこの二人がメンバー全員にベッタリして写るタイプ? ……………いや、そうでもないな。誰にでもベッタリの康二くんとラウちゃん以外では、お互いが相手のとき以外はベッタリ写ってない。『シンメ』だから?」
「え、ふっかさん潔癖気味なの? 最初康二くんがくっついてくるの嫌がってたの? じゃあ、照くんとグラビアでナチュラルにくっついているのって『シンメ』だから?」
「一緒に旅行したり買い物したり食事したりしにいくことが頻繁みたいだけど、『シンメ』だから?」
「お揃いのものを買うことが、とくになんでもないことのように自然みたいだけど、『シンメ』だから?」
コロナが流行してからは、一緒に出かけたりできなくなっただろうから、注目し出した頃よりは、そう感じることが少なくなったけれど、二人がインタビューやグラビアなどで『シンメ』になる時は、やっぱり感じてしまうのだ。
親子や夫婦や恋人より、距離が近い。……感じがする。と。
これが『シンメ』というものなのかと思い、他2組をチェックしてみるけれど、どうも違うらしい。
幼馴染で『シンメ』なゆり組なら、同様な感じかと思ったら、ここは手をつなぐことすら照れがある関係で、「あー、そうよねー、成人男性同士だったら、普通はそんな感じよねー」と、一番すんなりとわかりやすい関係だった。
あべさくも距離がなかなか近いけれど、この二人、実はなかなかメンタルが強いところがあるようで、二人で絡んで写ることにまったく照れがないというか、ファンが喜ぶだろうなという写りかたを惜しまない傾向がある。「こういうの好きでしょ?」という、ある意味あざとさすらある。お互いを活かして魅せる能力に長けている。(←だからシンメなのか)
そうすると、なんていうんだろう…、いわふかのしっとり感というか、ベッタリ感というか、どう表現していいか難しいのだが、その距離感にますます違和感がある。
なんでだ?
なんで、こんなに、くっつくというか、二人でいることが当然すぎるという顔をするんだ?
そう思っていたら、照くんがあちこちのメディアで「ふっかは、もう一人のオレ」的な発言をしていることを見聞して、「すげー、うちも含めたそこらへんの夫婦より、よっぽど夫婦みたいな関係で、それでいて夫婦以上の関係だな」と思ってしまった。(夫にそんなこと思わないわ~。もし万が一、万に一つでも、万に一つの確率で、そう思ったとしても公言できないわ~)
そんなこと、なかなか言えないぞ。
っていうか、それ以前にそんな風に思わないな。
だって、夫婦だもん。
別の人間だもん。
まあ、いわふかが本当に夫婦じゃないからこそ、そんなこと言えるのかもしれないけど。
でも、彼らがジャニーズとして過ごしてきた背景、照くんの性格、ふっかさんの性格を考えると、そうなってしまうのかなぁとも思った。
照くんは、なかなか嫉妬深い人のようだ。
彼女がスカート履くのはイヤだし、毎日会いたいし、他の男と食事に行ったら、それはもう浮気だと断言する男だ。
これって、すっごく安易に簡単に言っちゃうと不安になりやすい子なのかなと思う。
マイナス思考が強いというか。
自分に自信がないというか。
以前『怖がりだからこそリーダーな岩本照』という記事を書いたが、照くんは怖がりだ。それを素直に表現して、克服しようとする。そして、しないところもある。
そんな照くんは、ある意味、扱いが難しい子なのかもしれない。
怖がりだけど強がりで、真面目で、自分が好きなものは必死に愛して守ろうとする。
感受性が強くて、人一倍傷つきやすい傾向もある。(だからセンスがイイんだろうが)
そんな照くんを10代という若さの頃から受け入れ続けたのが、ふっかさんだけだったのかもしれない。
さっくん、阿部ちゃん、しょっぴー、舘様だって、もちろん寄り添わない人たちではなかったけど、学校が違ったり、まだそれぞれが自分のことで精一杯だった10代という若さの中、ふっかさんだけが照くんに向き合っていたのかもしれない。
ふっかさんだって大変だったとは思うけど、彼は良くも悪くも懐が広くて深い「好かれる人」だ。
照くんの望むまま、とにかくそばにいたのかもしれない。(高校生の時は学年が違うのに登下校を一緒にしていたというし)
もしくは、そうしないと照くんが荒れたり、自暴自棄になりそうだったりしたのかもしれない。
ふっかさんは自分もそうなりそうになりながら、照くんのそばにいることで、自分を鼓舞していたのかもしれない。照くんを支えることを自分の支えにしていたのかもしれない。
そんなギリギリの状態は年齢を重ねるほどに増していって、ますますお互いが大切で重要な位置を占めていく。
そして照くんは「もう一人の自分」とまで、ふっかさんを表現するようになる。
………これ、自分が友達に言われたらどう思うかな、と考えた。
正直「重い」と思う。
そう思う人も多いんじゃないかな。
恋人に言われても「重い」と思う人が多いんじゃないかな。
もちろん、付き合い始めとか、気持ちがワケわからんくらい盛り上がっていたら嬉しいかもしれないけれど、付き合いが始まって、例えば5年以上経ったところで言われたら、どうかな~。
うーん、やっぱり「重い」と思っちゃうかな~。結婚前提とかだったら、また違うかも、だけど。
じゃ、夫婦になったとしたら、「重い」と思わないのかな。
………うーん、私は「重い」と思ってしまうけどな。もしくは「違う」、だな。
ともかく、つきあいが長い恋人だったとしても「重い」と思ってしまう可能性が高いことを、友達に、――親友だったとしても、そう言われたら「重い」と思ってしまうんじゃないだろうか。
だって、基本的に親友とは家族になれないんだから。
よくジャニーズにする質問で「メンバーはどんな存在ですか」ときくことがあるけど、ほとんどが「家族より一緒にいるから家族といってもいいかもしれないけれど、友達でもないし、特別な存在」と答えていることが多いと思う。
そんな特別な存在であるメンバーの中でも、照くんにとってふっかさんは、さらに特別な存在らしい。
もう、それは「縁-YUÁN-」が聞こえてきそうなくらいな関係なんだな、と思っちゃったよ。
「赤い糸どころかロープで結ばれてるから、いつだってふっかがどこにいるかわかるし、いざとなったらそれを引っ張って助けられるんスよ。オレ体鍛えてるし、ふっかくらい、すぐ引き上げてみせます」って言われそうな感じ。(←ヒドイ妄想)
「赤い糸っていうか、もうこれロープになっちゃうくらい絆が太くなっちゃってますけど、これって照のせいなんですよ。でも照らしいですよね。カワイイでしょ」って言われそうな感じ。(←これまたヒドイ妄想)
今までのジャニーズの人の中でも、または現役のグループの中でも、もしかしたらメンバーのことを「もう一人の自分」と思ったり感じたりしてた人、あるいは現在進行形の人がいるかもしれないけれど、あからさまに隠さない二人が“いわふか”だけだったんだよね。
というか、“いわふか”しか見たことがない。
そんな二人に出会ったのが衝撃だったんだよな。
「たとえ恋人でも嫉妬は絶対にしない」という、どこか人に固執しない傾向があるふっかさん。
だけど激重な照くんや、「逃げないように」待ちぶせしてくる河合くんのような人に絡まれ……もとい、そばにいてほしいと望まれれば、それをいくらでも受け入れる許容がある。
そして、その後、ちゃんとその相手が喜ぶような態度を取るんだよね。
もしくは、絶対に不安にさせないようにしてるんだよな。
怖がりで、非常に過酷な世界で戦っている照くんにとって、ふっかさんはパフォーマンスにおいてだけでなく、いろいろな面で『シンメ』だったんだろうな。
ふっかさんだって、こんなに自分を信頼しきって濃厚な関係を築きたがる人が初めてだったのかもしれない。
父性を刺激されまくったのかもしれない。
………いや母性に近いのかも? 自分が産んだくらいの気持ちなのかも?(ラウちゃんに対しても、その傾向アリだしね。だからお丸ができるのか。それともお丸を演じているうちに、そういう気持ちも理解できるようになったのか)
もしかしたら、私はいわゆる“運命の人”を「みぃつけた!」(by『Snow Man’s Life』)人たちを見ているのかなとも思った。
“運命の人”ってきくと、普通は生涯添い遂げる夫婦や恋人を想像するけど、自分の人生を大きく変える人が“運命の人”なんだって、某占い師に言われたことがある。(ある辻占い師に姓名判断されてひどい結果だったから、他の占い師にも何回かみてもらったりしてたんだよね)
極端な言いかたをすれば異性も同性も年齢も国籍も関係なくて、自分をいじめた相手も“運命の人”の可能性があるんだってさ。DVしてきた親や恋人も。離婚した相手も。もちろん、“運命の人”ではない場合もあるそうだけど。
とにかく自分の人生観に強い影響を及ぼした人、自分の人生に深く関わってきた人が“運命の人”である可能性が高いことは高いらしい。
もちろん、生涯添い遂げる相手も“運命の人”である可能性が高いから、できれば、そういうステキな相手が“運命の人”だといいよね。(そういや、舘様はしょっぴーを“運命の人”とか言ってたような………?)
でも、その占い師曰く、夫婦で最期まで添い遂げたからって“運命の人”とは限らないから、ややこしいんだって。
でも。
この二人はお互いが“運命の人”を見つけた状態の人たちなんですよって説明されたら。
「そうなんですねぇ」
あっさり納得しちゃいそうだよ(わら)
そんな現実とは思えないデスティニーな関係の二人がいるSnow Man。
見ちゃうよねぇ。