(「それスノ」「ネプリーグ」のネタバレが盛大にあります)
ゆり組がバラエティで機能しだした。
衝撃に備えろ!(byさっくん)
最初は、しょっぴーだった。
「ストーン渡辺」は、まだ自分から狙いにいったというわけではなかっただろう。
ただ純粋に石がおもしろいと言っていた面が強いと思う。
もちろん見どころを作らなければらないという意識はあったとは思うが、彼はまだこの時、どこのVTRが地上波にのせられやすいのかということがわかっていなかっただろう。
舘様にいたっては、そんなことを考える余裕もなく、ただただ一生懸命ロケをこなしていらっしゃったことだろう。
個人的に「あ、わかってやってるな」と思ったのは、『それスノ』の最初のおいくら企画で“オーライ渡辺”を披露したときだ。
しかし、これも彼にとってはまだ“お試し”だったと思う。
ここで彼はしっかりとした手応えを得たのだろう。
そして、まさに確信をもって狙いにいったのは、幼馴染である舘様がパラパラを披露した際の「いや、なんで?」であると思う。
彼はここで編集のオチに使われるという素晴らしいコメントを残した。
康二くんがガチ女子高生姿でパラパラを踊っているというのに。
その横で舘様がバチバチに踊られて主役をかっさらったというのに。
真にかっさらったのは、しょっぴーだった。
これらの手応えを感じつつ、まさに狙いに狙いにいったのが『オリジナルスタンプ編』での床に倒れるリアクションだ。
そして、これはシリーズ化される。
制作側が毎回使いやすいポイントを、しょっぴーが創り上げた瞬間だ。
自分の『それスノ』での立ち位置も明確にするという、素晴らしい所業である。
まさに制作側が“使いたいタレント”になったわけだ。
これを皮切りに、しょっぴーは『それスノ』で目覚ましい活躍を見せていく。
バラエティを回すのが呼吸をするかのように自然な康二くんと、初冠番組『それスノ』を牽引していった。(康二くんの、このポテンシャルについては別記したいと思う)
年末あたりの発売の雑誌で『それスノ』で一番活躍した人をメンバーが選んでいたが、それは康二くんではなくしょっぴーだった。(康二くんのバラエティでの振る舞いは当たり前すぎて、メンバーが選ばないほど完成しているものなのだ。だから、選ばれなくてもしかたないのだ)
では、なぜ突然そのようにバラエティで活躍し始めたかというと、4月から実施されたコロナの影響でのステイホーム期間と、非常に残念ではあるが照くんの自粛が大きく関係していると思う。(これについては、また別の話なので詳しい言及は控えるが、ファンならば向き合わなければならないことだと思ってる。ステイホーム期間と重なってなかったら、デビューライブを8人で行わなければならない事態になる恐れがあったからだ。また多くの雑誌、CM等にも影響したと思われるので)
デビューしたのは、その2、3ヶ月前の2020年1月22日。
3月からはデビューツアーも開催予定で、『それスノ』の地上波放送もあり、Snow Manとしては「さあ、これからだ」という時で、まさに出鼻がくじかれた状態になった。
さらに、そこに照くんの自粛である。
ただでさえ、デビューするために長年苦労してきたSnow Man。
それぞれが非常に悩んだことと思う。
中止になってしまったツアーやハイタッチ会。しかも、いつ実施できるかもわからない状態。
冠番組が始まったというのにロケはできない。
他にもいろいろな障害が立ちはだかった。
そもそも“ステイホーム”しなければならない。
外に出ることができない。
メンバーと顔を合わすことすらできない。
一番活動しなければならないデビューという重要な時期に、何もできない状態になったのだ。(それから、ほどなく彼らはリモートを活用し始めるのだが)
その期間、しょっぴーはいろいろなバラエティ番組などを見て研究していたという。(雑誌等で言及されている)
そこには、出鼻をくじかれた自分たちが、しかもひとり欠けている状態の自分たちが、どうやったらファンの心をつかみ続け、また配信とはいえ始まったばかりの冠番組をどうやって盛り上げたらいいか、彼は人生の中でも、もっとも悩み考えた時期になったのではないだろうか。
そして、まさに背水の陣のような気持ちで『それスノ』に挑み始めたのではないだろうか。
そこには「Snow Manなめんなよ」という、非常に物騒で、それでいて崇高なまでの意志があった。
それがあの『それスノ』での活躍につながっていく。
一方、舘様。
彼はそもそも面白い方だった。
これについては、多くの宮舘担の方々が素晴らしいブログをたくさん書かれているので、ぜひ検索して読んでほしい。
非常に真面目であられるからこそ面白くなってしまうという不思議なタイプの舘様。(ちなみに私は照くんも、ややそのタイプだとにらんでいる)
研ぎ澄まされたバラエティ感覚を持ち、その面白さにいち早く気づいた康二くんは舘様を輝かせようとする。
舘様と一緒にTVあるいはYouTubeに出演する機会があれば、とにかく舘様にツッコみまくった。
今までのジャニーズ人生でこんなにツッコまれる経験がなかったと想像される舘様は、当初戸惑っていたようだったが、連日のようにその洗礼に遭い、康二くんとプライベートでも共に過ごすことが増えたようで、そのツッコみに少しずつではあるが対応なされるようになる。
パラパラを踊ったのは、舘様が本当に「番組を盛り上げたいから」だっただろうし、「仲間っていいよね」とおっしゃったのも、きっと狙っての発言ではないだろう。
舘様は真面目で誠実なお方。
いつも本気でいらっしゃる。
よって、この時はご自身がこんなにウケることになるとは思いもよらなかったのではないだろうか。(いや、今だに“盛り上げた”としか思ってらっしゃらないかもしれない)
こういう言いかたはなんだが、舘様は実はとても“いじりやすい”人なのだ。
だからバラエティ畑で過ごしている方々は、舘様を見逃すことができない。
それを最も近くで感じたのが康二くんなわけで、「こんな面白いもん、世間に見せんでどうする?!」となったのだろう。(私は個人的に、康二くんはバラエティタレントとアイドルのハイブリッドだと思ってる。………“バラドル”じゃん! 知ってる世代は知ってるやつや!)
そのわかりやすい現象がメンバー全員で出演した『金スマ』だ。
しかし、ここでの舘様は相変わらず真面目に、誠実にコメントをするだけで、自ら狙っての言動はなかった。
ただただ、素直に康二くんに料理され、中居くんに捧げられただけだった。
しかし“真面目なのに面白い”という、しかも本人がまったく自覚がないのに面白いという、なのに美しさと気高さは失わないという、まったくもって他に類を見ないポテンシャルを見せつけることとなったのだ。
しかし一方ではYouTubeや『それスノ』で、舘様はジワジワと“狙い”を含んだ言動をなさるようになっていた。
それは超名門バレー部のレシーバーのように、どんな言動も拾って拾って拾って拾って拾いまくる康二くんがいる安心感からだったと思う。
何を言っても大丈夫。
何をしても大丈夫。
康二が受けとめてくれるから。
また普段ほとんど会話も交わさない(らしい)幼馴染が、バラエティ時に素晴らしい“狙い”を定めた、しかもほぼ百発百中のポテンシャルを発揮し出したことも大きかったと思う。
『それスノ』では偶然なのか制作側の“狙い”なのかわからないが、隣に配置される二人。
しょっぴーはここぞどばかり、普段はまったくおくびにも出さないくせに、「オレ幼馴染なんだぜ」とマウントを取りながら、舘様にツッコんでいく。
「ずっと1位のテンションなのよ」
「歌舞伎のポーズとかしないでよ」
「シンプルに言い訳じゃん」
そして、よく見ればその反対側の隣には、かの関西人がいるではないか。
左に渡辺、右に向井を従えた国王は、とうとう自ら出陣なさる。
それが顕著だったのは史上初、同グループ内での対決となった『ネプリーグ』だった。
「俺の辞書に“消極的”という言葉はない」
「Party Timeだ!」
「No Party Time」
「どうだ深澤ぁ!」
そして、トロッコでのカメラ目線……。まったくクイズに参加する気のないカメラ目線……。
しかも「ごめんなParty Time」でオチまでおつけになったのである。
地上波。
ゴールデン。
おそらく、ほぼ全国放送。
国王が本気になると、“狙い”にいかれると、このような結果を残されるという実力を、まざまざと見せつけられたのだ。
さらに康二くんが言うように銀髪になられたらキャラが変わられた(?)ようで、『それスノ』では「♪銀髪はじめました~」とにこやかに歌われる場面も。
「Party Time」はデビュー前からお使いになっていたわけだけど、ここで「これは使える」とお気づきになったようだ。
それとも、これは長い長い時間をかけた伏線だったのか?
向井康二の「もみあげ手裏剣」に対抗するための。
果ては、ケンティーの「セクシー・サンキュー」も射程圏内に入れてらっしゃるのか?
ともかく、左右に種類の違うツッコみ隊を従えた国王様は、いよいよ“狙い”をもってバラエティに挑まれるおつもりのようなのである。
『それスノ』は地上波、しかも日曜のお昼という時間帯で勝負を挑むこととなった。
国王にとって相手に不足はないだろう。
もちろん、このレギュラー以外でも、きっと戦場はいくつも用意されると想像する。
おそらくSnow Manでは一番バラエティから遠い存在と思われていたであろう“ゆり組”。
しかしそれが機能し始めると、番組を席巻してしまう。
おそらく、この普段ほとんど言葉を交わさない(らしい)幼馴染が、阿吽の呼吸でバラエティを動かし始めると推察する。
そう思うと、私は「ニヤニヤはじめ」てしまうのである。
(まったく気のせいかもしれないけど、『進め!電波少年!』の伝説のTプロデューサーと『それスノ』総合演出の𠮷野さんの声が似てるんだよなー。あと言い回しというか、しゃべりかたも。あと番組の性質もあると思うんだけど、予想外のところで𠮷野さんが姿表すとメンバーから嫌がられる(フリされる)ところとかも重なる。………伝説の番組になるかなぁ。……って、ただただ声が似てるってだけなんだけどね。わら)