知人に、高校生のお嬢さんのことについて相談された。
高校生の彼女はSnow Manのファンで康二担。
詳細はわからないが、クラスメイトから「Snow Manってブスばっかだよね」と言われ、なんと言い返したらいいかわからず悲しい思いをしたということだった。
そこで彼女のお母さまが、Snow Manのファンである私に「そんなこと言われたことがあるのか」「その場合、どう返しているのか」ということを尋ねてきたわけだ。(お母さまはSnow Manのことを存在は知っているという程度。ジャニーズに興味もないし彼らのこともよく知らないので、何とアドバイスをしてあげたらいいのかわからなかったそうだ)
これって、誰のファンであっても起こりうることだとは思うのだが、ファンである対象がアイドルだと、とくに発生しやすい案件である。
それはおそらく「アイドル=全人類がカッコいいと思うべき存在」という考えがあるからだと思う。
まあ、これに関して結論的なことを言えば「全人類がカッコいいと思う」という時点で、もう不可能な話なのだ。
だって、人はそれぞれの価値観や美的センスを持っている。
自分と完全無欠に同等の価値観と美的センスの人なんて、おそらく存在しないのだ。
その瞬間は一緒だったとしても、年数が経てば変わる可能性があるし。
対象としているアイドルだって年齢を重ねていくわけだし、今はカッコいいと思ってなくてもいずれカッコいいと思うかもしれないし、その逆もあるかもしれないからだ。
余談だが、外国人と感覚が違うと「文化が違うから」と納得しやすい。私は個人的には、自分以外の人間は外国人と同じくらい感覚は違うものだと思ってる。日本人だから一緒とは限らない。出身地によって食べ物の嗜好が違うことだってあるんだし(そうじゃないと「秘密のケンミンSHOW」という番組が成立しない)、ほぼ同じ環境で育った兄弟だって好みが違うことがあるのに、同じ親から生まれてもなければ、同じ家や土地で育ってもいない人が同じ感覚や価値観やセンスを持つなんて不可能だと思ってる。だから、ある意味、自分以外の人間は外国人と同じと思って接するようにしてる。
だからカッコいいと思うかどうかなんて、ある意味超個人的感覚なので、クラスメイトが「ブス」と思ったとして、それはしかたないことだし、どうしようもないのだ。
もしかしたら自分だって、クライメイトが「カッコいい」と思っているタレントなどを「ブス」と思うかもしれないし。
だから、“お互いさま”状態になる可能性があることは忘れてはならない。
となると、相手が「ブス」と思う感覚を否定することは、残念ながらできない。
しかし、だから黙っていろということではない。
自分がSnow Manのファンだと言っているにも関わらず、そのうえでSnow Manのことを「ブスだよね」と言ってきてるのだとしたら、下記の可能性がある。
①彼女がそう言われて傷つく可能性がある(実際傷ついている)し、傷つけようと思って言っている。
②彼女がそう言われて傷つく可能性がある(実際傷ついている)ことはわかっているが、自分の感覚を素直に主張したい。自分の感覚のほうが正しいと認めさせたい。
③彼女が傷つくと思わず、ただ単に自分が思ったことを素直に発言している。
どれにしろ、重要なことは「彼女は傷ついた」というところだ。
もし私がその彼女だったとしたら、
「私はあなたの言葉で傷ついたんだけど、それは私を傷つけるつもりで言ったの?」
と、まず尋ねる。
「そうだ」と言われれば、「これからもあなたの言葉で傷つく可能性があるから、これからあなたと会話しないようにするね。傷つきたくないから」と言う。
だって傷つけようと思って言ってるわけだから、そんな人と仲良くする必要はないということになる。
「違う」と言われれば、どう違うか説明をきく。そして、そのうえでどういう関係性を築いていくか考える。
また、こちらが「傷ついた」ということを伝えてはじめて、「あ、傷つくんだ」と理解する場合もあるので、とにかく「傷ついた」ということを伝えるのは最重要事項なのだ。
「え、自分がファンだって言ってるグループのことブスって言われて、傷つかないって思う人いるの?」と思われるかもしれないが、これ、結構いる。
なので、ちゃんと「自分が傷ついた」と伝えることは大切なのだ。(だから、ラウちゃんも言うのかな)
こういうところからも、とにかく自分以外は外国人と思ったほうがいい。
ここで「傷つく」と伝えて、さらにおもしろがって言ってくるような相手だとしたら、もう関係を断ち切ればいい話だ。
それは単なるイジメになるからだ。
逃げたり、避けたり、相手にしたりしなければいい。
反発や攻撃をしてもいいが、反発・攻撃は相手と濃密な関係性を築くことになるので、そこまでの相手かどうかを考慮すべき。
あとSnow Manのことをブスと言われて悲しむ、まだピュアな高校生にはとても勧められないが、他にもスレた返しはいくつかあると思う。
・「うん、そうだね。でも私、人を外見だけで判断しないようにしてるから」
(相手の意見を肯定。これで相手の攻撃を抑制。でも、あなたのように人を見かけだけで判断するような低俗な人間ではないというアピールも含む)
・「そうだね、ブスだね。これで満足?」
(相手の意見を肯定。これで相手の攻撃を抑制。しかし、ちらりと嫌味を入れる)
・「(心配そうな表情で)大丈夫? 誰かのことをブスだって言う人は、自分が言われて傷ついたことがある人が多いんだよ」
(これ、事実なことが多い。相手のためを思って言っている印象になるし、自分が「ブス」と言われたことがある黒歴史を披露することになるということに、相手が気づく)
その相手との関係性がどれくらいのものなのかということも関わってくるので、それによっても変わってくるが、
・「(笑顔で)そうだね」
(相手の意見を肯定するだけ。ほとんどは反発を期待しているので、相手の期待に沿わないようにする。不満そうな表情や声では、それが伝わって面倒になるので、笑顔で言うのがポイント)
のが、一番アッサリしてるし、会話がそこで終わりやすいような気がする。
その後
「そう思うの? じゃ、何でファンなの?」
と尋ねられたら、Snow Manがいかに魅力的かということを原稿用紙10枚分くらいの勢いで語るといいと思う。(だいたい、それで10分くらいだから)
Snow Manを「ブス」と言ってくるような自分の価値観を押しつけてくる人を相手にするのだから、せめてそれくらいの覚悟と熱をこちらも持つべきだ。
というか、そこまで、その相手と関係を維持したい場合は、となるけれど。
ほとんどの場合、そんなに関係を保ちたい相手ではないような気がするので、そんな人の言う「ブス」という言葉を気にするだけ、非常に多大にまったくもってムダな時間だと思う。
人を嫌な気分にさせる人の言うことを、気にする必要ある?
そんな人のために自分の時間を捧げてることになるんだよ?
ムダじゃない?
そんな時間があったら、Snow Manを楽しむほうがよっぽど重要だ。
Snow Manを好きになると、自分が好きだったアイドルが辞めてしまった人の話を見聞する機会があるようになった。
その悲しみ、辛さは、今のところ私は真に理解できない。
その経験をしていないからだ。
その人たちに対しても申し訳ない。
その辛い経験を語って、私たちに後悔のないようにと伝えてくれているのに。
私にはSnow Manを楽しむ時間が与えられているというのに、楽しまないのは、その悲しみを味わっている人たちに失礼だ。
だからSnow Manを「ブス」だと言っている人たちに構っている時間はないのだ。
そんな人たちに、自分の心を占領されている場合ではないのだ。
その心の空間があるのなら、Snow Manで埋めるべきだ。
番組を見ろ、HDDの容量を調整しろ、CDを買って聴け、特典ではしゃげ、ラジオを聴け、YouTubeを回せ、雑誌やグッズを買え、現場へ行け。
今、自分ができることをして、Snow Manを楽しめ。
たとえ彼らが永遠だったとしても。
スノちゃんたちは露出が増えてきてるから、すべてを丹念に追うだけでも時間がないぞ。
箱推しだと9人もいるから、本当に大変だぞ。
そんな「ブス」とか言ってくる、スノちゃんたちの魅力をわからない不幸な人間を相手にしてると不幸になるだけだぞ。
それに「ブス」とか言ってるってことはSnow Manを「見つけてる」ってことだ。
そんな人は「ブス」とか言いつつ、番組出てたら見るぞ。雑誌に出てたら見るぞ。YouTubeに手ぇ出すぞ。
なんなら「これブスだから、ぜひ見てみて」と(不本意な面はあるが)YouTube等を薦めるのもアリだぞ。
そしたら、私たちは恐怖映像を見ることになるぞ。
『…………おわかりいただけただろうか。気づかないうちに沼落ちしていることに』
わら