(このタイトルを見て読んでくださっていると思うので、あえて書くのはどうかと思うが一応。たぶん、ネタバレ的なことが書かれているので、その点をご了承のうえ、お読みください。
もう公開から二ヶ月以上経ったこともあり、書くことにしました。)
腹筋太鼓なるものがあるらしいということは知っていた。
前情報としては、それくらいしかなかった。
スノちゃんたちが見どころとしてYouTubeで映画のことを紹介していたのは知っていたが、せっかく初めて見るのだし、何の情報もなしで見てみようと思っていたので、「滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movie」は、腹筋太鼓がある、ということと、ふっかさんが女形をやってるらしいということぐらいの情報しかないまま見た。
これが良かったのか悪かったのかはわからない。
この作品を見て、こんな頭を使うことになるとは思ってもみなかった。
こんなに「?」と思いながら見ることになるとは思わなかった。
しかも、ライブビューイングという形式で見てしまったのも、よくなかったのかもしれないし、よかったのかもしれない。(生まれて初めてのライブビューイングについては、いずれ別記したいと思う)
ただ、一気に多大な情報を摂取してしまったということだけはわかった。
もう随分前、今は亡き18代目中村勘三郎が、まだ5代目中村勘九郎だった時代に、歌舞伎座で、演目は忘れちゃったけど、数回、観劇したことがあった。
歌舞伎に詳しいわけではないので何ともいえないが、時代が違う物語を2つ、あと踊りがメインの演目で構成されていたように思う。
だから歌舞伎といえば、こういうもんなのかなという素地というか、思い込みというか、そういうものがあった。
そんな感じなのかなと思いつつ映画を見た。
だって「歌舞伎」ってタイトルについてるんだもん。
それが良かったのか悪かったのかはわからない。
なんやガイド?的な少年やら外国人のお姉さんやらが出てきた。
未来都市みたいなもんが見える。
あ、桜吹雪の量がスゴイ。
剣舞始まった。
なんで中国の伝統芸能?
かと思えばMVみたいなもんに変わった。
あ、また、いかにも歌舞伎チックな演目だ。
腹筋太鼓だ。
またMVだ。
CFBやるんだ。
また歌舞伎チックなやつだ。
わー、阿部ちゃんと佐久間くんの女形キレイ。
なんか、みんな踊ってる。
時代劇始まった。
あべぞうって何?
舞台が急に、いわゆる舞台になった。
お丸が放水してる……。
出演者が流れるテロップ横でワイワイしてる。
さらにメンバーが役のまんまで踊ってる。
終わった……。
と、これらの演目を、常に「?」というものを抱えながら見ていた。
で、感想はというと。
よくわからん。
それぞれの演目で(そもそも演目って言っていいのかな?)スノちゃんたちや出演者の方が全力投球していたのはわかったし、それぞれの技能の高さを見せつけられるところがあったし、それはそれでいいんだけど、なんでそういう構成なのか、また、まったくつながりを感じられない演目が複数あるんだけど、それはそういうもんなの?????????
完全にMV的なものがあるんだけど、それはMVじゃないの?
これは、どういう解釈で見ればいいの?
歌舞伎と題してるから、歌舞伎的な内容があるのは安心できる。
だって歌舞伎だから。
歌舞伎じゃないけど、なんていうか和の技能を感じさせる剣舞的なもの、時代劇、あと和ではないけど古典芸能ってことで変面は、まだ理解の範疇としましょう。
でも。
途中で入る彼らの普段のお仕事を想起させる、MV的な演目はどう解釈したら?
あと、どうなっちゃったのか結論がない、未来都市にいるらしい少年のエピソードは?
??????????????????
とにかく頭の中が「?」に埋め尽くされたまま、映画は終わった。
上映直後にお隣に座っていた大学生らしきお嬢さんたちが、「カッコよかった」「キレイだった」と話していたのを聞いて、演目にちっとも「?」とは感じていらっしゃらないらしいことを察した。
それを見て思った。
これは「?」を浮かべてしまう私がいけないのだろうか。
この映画は(あ、映画でも舞台でもないということだったけれど、とりあえず映画扱いでいきます)
①Snow Manの美しさや技能の高さを楽しむため考えられた演目なので、つながりなどは二の次。
②いろいろな演目を詰め込むのが歌舞伎という解釈なので、今詰め込むことができるものを詰め込んでしまおうという考えによって、このような形になった。
③そもそも舞台演目だったものの映画化。舞台演目とはこういうものなので。
④ジャニーズの映画はそういうものなので。
といったことが思い浮かんだが、これらのどれが当てはまるのかもわからないし、ひとつだけあてはまるのかもしれないし、どれも当てはまらないのかもしれないし。
ともかく、わからない。
帰ってネタバレレビューを見たが、同じように「???」ってなってる方がいて、少々ホッとした。
あと実際に「滝沢歌舞伎ZERO」を観劇されたことがある方や、DVDなどで事前履修されていた方も、「?」が少ないようだった。
ただ、レビュー内容が大きく二つに分かれているなとは感じた。
私のように「わからない」パターンと、そういったことを超越?して、彼らのパフォーマンスや楽曲について語っているパターンだ。
それぞれがそれぞれの意見を持っていいと思うので、それにどうこう言う気もないし、それぞれがそれぞれの見方をしていておもしろかった。
私が感じたことを言語化してくださっている方もいて、「そうそう!」と思ったりもした。
そのようないろいろな解釈を知ったうえで、また見たいとも思わされた。
何回も見ている方が多い印象を受けたが、とくに私のような初見の場合、履修してから見るとどうなるんだろうという興味が湧くからではないかと思った。
ともかく、ひとつ言えるのは、「こんな映画見たことない」ということだ。
映画を見て、こんなに頭を使ったことはなかった。
(「新世紀エヴァンゲリヲン劇場版 DEATH & REBIRTH シト新生」もなかなか頭を使ったけど、まだ考察のとっかかりがあった)
お値段もビックリしたし、ムビチケがなかなか取れなくてビックリしたし、内容もビックリした。
おばちゃんになって、驚くという体験はもうあまりないだろうなと思っていたが、Snow Manに出会ってからは、新鮮な体験が色々とできて、体と肌はともかく脳の若返りには良いことばかりのような気がする。
これで肌にもアンチエイジング効果があるといいのだが。
それと今回映画を見て思ったことは。
実際に舞台やライブを見たらどうなるんだろう?
だった。
Snow Manがまた私に新しい生きがいをもたらしてくれようとしている。
ありがとう。
君たちにハマったおかげで、こんな年齢になっても初めてのことをたくさん経験できて、脳が刺激されて、楽しくてしょうがない。
きっとムビチケを取る以上に、舞台やライブのチケットを取るのは難しいんでしょう。
取れたらどんなに嬉しいか、取れなかったらどんなに悲しいか。(告白成功か、失恋かって感じに近いかと思ってるんだけど、合ってる?)
そんな経験もさせてくれるなんて。
おらぁ、ワクワクすっぞ!(by孫悟空)